何かのサービスを受ける際に、どのお店や会社がいいか検討すると思いますが、正直、その道のプロでないと、その見分け方は難しいかと思います。
税理士もサービス業です。色んな税理士の中からどの税理士が良いか?、第三者から見てその違いはなかなか分かりにくいですね。
税理士を探す際のポイントをまとめました。
税理士の探し方
まず、どうやって税理士を探すか?です。
税理士を探す際は、次の方法があります。
- 知人・友人から紹介してもらう。
- インターネットで税理士のHPから問い合わせをする。
- 税理士紹介サービスを利用する。
1.知人・友人から紹介してもらう。
知っている人から紹介してもらうと、どんな人であるか?という情報を事前に得ることができるため、安心感がありますね。
知人・友人から紹介してもらう人が多いのは分かる気がします。
ただ、紹介してくれた知人や友人が良いと思っていても、自分には合わない場合もあります。そういった場合は断りにくく、気を遣ってしまうという欠点があります。
また、お客様の中で、自分の個人的な情報が知人や友人に漏れてしまうのではないか?と心配して、知人や友人に紹介してもらうのは抵抗があるという方もいました。
感覚的には、そういう気持ちが分からなくはないですが、守秘義務がありますので、税理士が仕事で得たお客様の情報を他に漏らすことはありません。
2.インターネットで税理士のHPから問い合わせをする。
これは、最初の問い合わせの際は少し緊張するのではないでしょうか。
HPである程度情報を得ていても、実際にはどうか分かりませんし。
ただ、なんのしがらみもないので、合わないと感じたら、遠慮なく断れるという点は良いですね。
3.税理士紹介サービスを利用する。
税理士ドットコム、ミツモア、zehitomo、ビスカス、などなど様々な税理士紹介サービスがあります。
お客様は無料で税理士を紹介してもらえます。
一方、税理士は手数料を支払っています。それも割に高いです。
そのため、税理士紹介会社経由で依頼があった場合は、紹介や自分のHP経由と比べて、高めの料金設定をしている税理士さんもいるようです(全く同じにしている人も多いと思いますが)。
また、税理士紹介会社もお客様に合った税理士を紹介してくれるとは限りません。
とにかく、登録している税理士の中から、誰かを紹介しないといけませんので。
結局どの方法で探すか?
1の方法は、知人・友人が付き合いのある人なので、その税理士の人間性や仕事ぶりなどの情報が得やすいです。ただ、知人・友人のフィルターを通しての情報なので、自分が同じように感じるとは限りません。また、上述したように断りにくくなる可能性があります。
2の方法は、自分で実際に会って選ぶため、相性の合う人を選べます。ただ、何人もの税理士に連絡を取って会うのは、少し面倒に感じるかもしれません。
3の方法は、何人かの税理士をピックアップして紹介してくれ、先方から連絡をくれるので、楽です。但し、いろんな事情により、本当に自分に合った税理士が紹介されるとは限りません。
税理士を選ぶ際のポイント
ポイントその1 相性はいいか?
人として相性がいいというのは、良い仕事をする上で、重要なポイントです。
「この人、あんまり好きじゃないな」と思う人に会社や自分の事業の実情を話したいと思いますか?
好き、とまではいかなくても、話しやすいと感じる人がいいのではないでしょうか。
そのためには、電話で済まさずに、まずは会って話してみる、または、ズーム等で顔を見て話してみることが大事です。
ポイントその2 近くの事務所が良い?
税理士を探す際に、近くの事務所を探す経営者さんが多いですね。
会って話したい、ということであれば、近くの事務所が良いでしょう。
近い方がお互い行き来するのに楽なので。
ただ、今はネット環境が良く、ズーム等で面談したり、資料のやり取りはクラウド上で行う、なんてことも普通です。
色んなツールを使いこなすので、実際に会わなくてもいいよ、という場合は、少し遠くても構わないかと思います。
ただし、遠方の場合、税務調査があった際は、立会時の交通費が高くつく可能性があります。
ポイントその3 レスポンスは速いか?
税理士にメールで連絡しても返事はいつも一週間後、という話も時々聞きます。
一週間も連絡がこないと、メール届いてないのかな?と不安になりますね。
返事がなかなか来ないと、仕事が進まないこともあり得ます。
調べないと即答できない話であったとしても、「調べますので、○日お時間いただけますか」という返事はほしいですよね。
ポイントその4 税理士に相談できるのか?
比較的規模の大きい事務所では初回の面談は税理士が行い、実際に仕事が始まると無資格の担当者が付いて、税理士と合うことがない、なんてこともあります。
ひどいケースだと、税理士に回答してほしいと言ってメールを送っても、担当者が返信をしてくるなんてこともあるそうです。普段は担当者でいいとしても、大事な話は税理士から回答してほしいですよね。
また、税理士は実務経験2年以上で登録が可能ですが、税理士であっても実務経験が十分でない場合もあります。ちゃんと実務が出来るようになるには、経験の内容にもよりますが、税理士補助業務の経験が5年以上は必要ではないでしょうか。
ポイントその5 どこまでのサービスを求めるか?
一般的な税理士が提供しているサービスは、主に次の通りです。
- 税金の申告業務
- 記帳代行
- 会社の経理処理のチェック
- 税務相談
- 資金繰りや融資のサポート業務
- 税務調査立会い
- 決算前の税額予測 などなど
どこまで依頼するかで料金も変わってきます。税理士によっても多少提供しているサービスが異なります。
安ければ、その分提供されるサービスも削られることになります。
何か頼むたびに料金を請求されたり、頼みごとをしても出来ないの一言しか返ってこないという話も聞いたことがあります。
ニセ税理士はダメ!
以前に面談した経営者さんがニセ税理士を使っていたことがあり、その会社は会計の記帳も税務申告もニセ税理士に依頼していました。
料金の安さに惹かれてお願いしていたようですが、資料を見せていただいた限り、かなりいい加減な仕事をしており、会社の実態が見えない状態になっていました。
会社が本当に黒字なのか分からなくなっては、経営判断が狂います。そして、いい加減な決算書や試算表では、金融機関に相手にされなくなってしまうでしょう。
また、意図せずに脱税をしていて、税務調査で指摘をされても、誰も責任を取ってくれません。全て経営者の責任となるのです。
税理士以外が税務申告を請け負うのは税理士法違反です。
いくら料金が安くてもニセ税理士に依頼するのはやめましょう。
まとめ
税理士には、他にはあまり話すことのない会社の台所事情や個人的な情報を教えることになります。
コロコロ変えるのも面倒ですので、長く付き合えそうな人を慎重に選びたいですね。